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銀行カードローン・消費者金融の業界地図

最近、有名な消費者金融の会社(アコムやプロミス等)の名前の横に「●●銀行グループ」等の金融機関名が書かれていることが多くなりましたよね。

それで、その銀行自体も独自にカードローンを行っていたりして、「なんでそんなややこしいことをやっているのだろう?」と思われた方も多いと思います。

今回の記事ではカードローンや消費者金融業界の全体地図について編集部が整理しました!

専門家が書いた「最新版!図解入り業界ランキング」のような書籍や雑誌も基礎的な知識を得るには十分ですが、ぜひこのページも参考にしてみてください!

どうしてややこしくなってしまったの?

その理由は、2006年に国会で貸金業法が改正されることに決まり、最高裁がグレーゾーン金利を撤廃することを決めたからです。

金利が低くなり高い利息が取れなくなってしまった為、それ以降、消費者金融各社は利益を出せなくなりました。
※もちろんビジネスモデル的に、キャッシング枠で利益を出していたクレジットカード会社も、貸出金利の規制強化によって同様に大打撃を受けました。

さらには過払い金返還請求によってこれまでに余分に受け取っていた利息分の返却に迫られ、経営的に圧迫し苦しくなっていきました。

  • 独立系最大手だった武富士:経営破綻して会社更生法の適用を申請しその後事業譲渡
  • アイフル:事業再生ADR手続きを申請して支援を受けた(2014年に事業再生計画を終了済み)

ですが、現在でも生き残っている消費者金融は、ほぼ例外なく大手銀行の傘下(子会社や関連会社化)に入ることで何とか経営的に生き延びることができたのです。

実はwin-winの関係にある

銀行の中でも特に規模が大きいメガバンクと呼ばれる都銀は、昔から個人向け融資(小口融資・リテール融資)が得意ではなく、さらに薄利多売かつ社会問題が起こりやすいことから、力を入れることもありませんでした。

その隙間・合間を埋めて、個人に貸付けを行ってきたのが消費者金融だったのですね。
ですが、上記の通りに貸金業法の改正によって消費者金融業界が弱体化してしまいました。

そこで、

  • 消費者金融各社は、銀行から資金調達などの経営支援を受けたい
  • 銀行は弱点である個人向け融資を強化したい、審査ノウハウを得たい、信用保証事業をアウトソーシングしたい

という思惑が一致して、大手の消費者金融会社は、銀行と資本業務提携を結び傘下(主にグループ会社)に入っていったのです。

消費者金融各社からしたら営業貸付残高が右肩下がりになり、弱くなった所を狙われての業界再編という形にはなりましたが、結果的にはwin-winの関係性が成り立っているのですね。

逆に銀行側としては消費者金融を自グループに取り込まなければ、他社に奪われて市場競争力を失ってしまうので有効な投資となりました。

それでは、現在は都銀などの大手金融機関を中心にして、どのような業界マップになっているのか見ていきましょう!

業界マップ

三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)

業種 サービス名
商業銀行 三菱東京UFJ銀行カードローン
(バンクイック、マイカード プラス)
消費者金融 アコム
ネットバンク じぶん銀行
信販 三菱UFJニコスローンカード
信販 ジャックス プレミアビアージュ

三井住友フィナンシャルグループ

正確に言うと上記の表現になるみたいなのですが、わかりやすいように「三井住友銀行グループ」と書かれていることもあります。

業種 サービス名 補足
商業銀行 三井住友銀行カードローン
消費者金融 プロミス 正式な会社名はSMBCコンシューマーファイナンス
消費者金融 モビット SMBCコンシューマーファイナンスの子会社という位置づけ
信販 三井住友カード ゴールドローン

みずほフィナンシャルグループ

業種 サービス名
商業銀行 みずほ銀行カードローン

新生銀行グループ

業種 サービス名
商業銀行 レイク(新生銀行カードローン)
消費者金融 ノーローン

オリックス

業種 サービス名
信託銀行 オリックス銀行
信販 オリックス・クレジット株式会社 VIPローンカード

その他大手銀行系

銀行名 補足
りそな銀行 りそなグループ
ゆうちょ銀行 スルガ銀行のローンを取り扱い

独立系

業種 サービス名
消費者金融 アイフル

ネットバンク系のカードローン

銀行名 補足
楽天銀行 楽天グループ
セブン銀行 セブン&アイ・ホールディングス
旧アイワイバンク
イオン銀行 イオングループ
住信SBIネット銀行 SBIグループ
ソニー銀行 ソニーフィナンシャルホールディングス傘下

信販系

会社名 サービス名
オリコ CREST(クレスト)
クレディセゾン マネーカード

地方銀行系

地銀もそれぞれカードローンサービスを行っています。

  • 北海道銀行
  • 東京スター銀行
  • 横浜銀行
  • 千葉銀行
  • 静岡銀行
  • スルガ銀行
  • 常陽銀行
  • 北陸銀行
  • 広島銀行
  • 福岡銀行
  • 西日本シティ銀行

消費者金融が銀行の傘下になって変わったことは?

最大の変化は業界が健全化され、あらゆるサービスが消費者向けになったことです。

ブランド化

上記の各表を見ても、

  • アコム:三菱UFJフィナンシャル・グループ
  • プロミス、モビット:三井住友銀行グループ
  • レイク:消費者金融から新生銀行のカードローンへ変更

となっておりサービス名にメガバンクの冠が付くようになり、消費者金融各社が社会的なステータスを得るようになりました!

昔は「サラ金と呼ばれ、街金・ヤミ金と同じようなもので怖い」というような陰気なイメージがありましたが、今は「銀行がバックに付いているので無理な借金の取り立てはしない」という安心感が利用者の心の中に植え付けられて、ブランド価値を高めることに成功しました。

その結果、私たちも安心してキャッシングでお金を借りることができるようになりましたね。

取り立ての健全化

上記と関連しますが、これまで社会問題化されてきた厳しい取り立て行為が影を潜め、債務者に対して合法的に返済を求めるようになりました。

低金利化

グレーゾーン金利が撤廃され、出資法の上限金利が29.2%から20%に下がり利息制限法の上限金利との差が無くなったことにより、業界全体的に金利水準が下がりました

また、消費者金融のキャッシングと銀行カードローンの金利を比較すると、銀行カードローンの方が審査難易度が高いものの、やや金利が低いです。

これはまだ明確な違いとして認識されているわけではないですが、

  • 銀行系カードローン:審査を厳し目にして信用力のある人を対象に低金利で貸したい
  • 消費者金融キャッシング:上記に比べて審査をやや甘くするけど、その分やや金利は高く

というような、銀行の戦略的な狙いが薄っすらと、見えてきているような気がします。

つまり、これまで延滞などの事故を起こしておらず信用情報が優良な方は、不良債権化するリスクの少ない顧客として銀行から優遇されて、より低金利で金を借りられる時代になっていくということですね。

経営が安定

独立系の雄でもあった武富士倒産の影響が大きかったのか、他の消費者金融会社は銀行等の金融機関の企業グループに入りました。

そのことにより、現状はまだまだ再建途中ながら、次第に経営が安定するようになりました。

改正貸金業法の直後は、

  • グレーゾーン金利廃止による利益減少
  • 過払い金返還請求訴訟の急増による利息返還コストの増大
  • 広告宣伝費、販売促進費の減少による売上高の急降下

によって、各社一時期は経営が不安定になりましたが、金融機関のグループ会社になったことで、堅実に営業収益を上げられるようになるまで回復しています。

これからも国内の銀行カードローンと消費者金融業界は、

  • クレジット産業全体(カード会社・信販会社)のカードビジネス
  • 決済サービス
  • 保険会社
  • リース会社

まで巻き込んでの、業界再編が続く可能性が高いです。

今後の動向に動きが出たら、随時アップデートしていきたいと思います!

編集部まとめ

貸金業規制法の改正によって利息収入が減ってしまい、ダンスのテレビCMで有名だった武富士は倒産・・・

他の消費者金融は、銀行の傘下になって経営的に再建中、というのが現在の業界マップとなっています!

ただ、消費者金融のサービスが廃れた訳ではなく、銀行カードローンと両立しているので、利用者にとっては選択肢が増えて好ましい状況です。