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ひとり親家庭の強い味方!母子・父子・寡婦福祉資金

主婦のまどかさん

テレビで、ひとり親家庭は経済的に苦しいって話をしていたわ。
子どもが小さいと仕事をするのも大変よね…

ひとごととは思えないわ。

ラッキーくん

最近は離婚が増えていることもあり、ひとり親家庭も増えていますが、一人で家事・育児をしながら、一家の大黒柱として働くのですから、大変ですよね。

そんなひとり親家庭を支援する制度があります!
母子・父子・寡婦福祉資金」です。
今回はこの制度について解説します!

母子・父子・寡婦福祉資金って何?

ひとり親家庭が受けられる支援としてはまず「児童扶養手当」があり、これは申請すれば「支給」されるものですが、「母子・父子・寡婦福祉資金」は、ひとり親家庭の母または父が、就労や児童の就学などで資金が必要になったときに受けられる「貸付」です。

都道府県、指定都市または中核市からの貸付で、ひとり親家庭の母または父の経済的自立を支援するとともに生活意欲を促進し、その扶養している児童の福祉を増進することを目的とされています。

また、母子家庭の子どもが成人した後も、「母子家庭の母」だった人は「寡婦」として同様の貸付を受けることができます。

父子家庭も対象に

以前は、母子家庭のみが対象でしたが、平成26年10月に父子家庭も対象となりました。

それまで支援の手が薄く、困窮に陥りがちだった父子家庭も、この資金の対象になったことにより生活の質を向上させることができるようになりました。

なお、子どもが成人した後、「母子家庭の母」だった人は「寡婦」として貸付を受けることができますが、「父子家庭の父」だった人は「寡夫」として貸付を受けることはできません。

貸付の対象は?

貸付の対象は、それぞれ以下のようになります。

▶母子福祉資金

「母子福祉資金」の対象は以下のとおりです。

  1. 配偶者のいない女子で、児童を扶養している者(=「母子家庭の母」)
  2. 「母子家庭の母」に扶養されている児童
  3. 「母子家庭の母」に扶養されている20歳以上の子(弟妹・孫等、民法に定める扶養義務者を含む)
  4. 父母のない児童

▶父子福祉資金

「父子福祉資金」の対象は以下のとおりです。

  1. 配偶者のいない男子で、児童を扶養している者(=「父子家庭の父」)
  2. 「父子家庭の父」に扶養されている児童
  3. 「父子家庭の父」に扶養されている20歳以上の子(弟妹・孫等、民法に定める扶養義務者を含む)

▶寡婦福祉資金

「寡婦福祉資金」の対象は以下のとおりです。

  1. 配偶者のいない女子で、かつて「母子家庭の母」であった者(=「寡婦」)
    ※扶養している子がない場合は、所得制限あり。
  2. 寡婦に扶養されている20歳以上の子(弟妹・孫等、民法に定める扶養義務者を含む)
  3. 配偶者のいない女子で、40歳以上の者(所得制限あり)

つまり、母子家庭の子どもが成人した後、「母子家庭の母」だった女性とその子ども(子どもといっても成人)は今度は「寡婦福祉資金」の貸付を受けることができるということです。

「※扶養している子がいない場合」というのは、その子が独立して生計が別になったケースなどが考えられます。

また、夫と死別あるいは離婚してその後再婚していない40歳以上の女性も、子どもの有無にかかわらず、所得制限を超えていなければ、対象になります。

資金にはどんな種類がある?

カードローンやキャッシングと違い、使い道が限定されます。
目的により以下の12種類に分かれています。

資金の種類 内容
事業開始資金 事業を開始するのに必要な設備費・什器・機械等の購入資金
事業継続資金 現在営んでいる事業を継続するために必要な商品、材料等の購入資金
技能習得資金 事業を開始または就職するために必要な技能を習得するための資金
修業資金 児童が事業を開始または就職するために必要な技能を習得するための資金
就職支度資金 就職するために必要な被服、履物等を購入する資金
医療介護資金 医療または介護保険によるサービスを受けるために必要な資金
生活資金 生活の維持、安定に必要な資金(各種条件あり)
住宅資金 自己所有の住宅の建設、購入及び現に居住する住宅の増改築、補修の資金
転宅資金 転宅に必要な敷金・前家賃・運送代のための資金(新居住地は都内に限る)
結婚資金 児童の結婚に際し必要な資金
修学資金 児童が高校、短大、大学、高専または専修学校で修学するための資金
就学支度資金 小、中、高校、短大、大学、高専または専修学校入学のための資金または厚生労働省が定める就業施設へ入所するための資金

各資金ごとに限度額や償還期限が定められています。
必要な種類の資金を、その限度額内で必要な分だけ貸付を受けることができます。

利率・連帯保証人は?

貸付利率は、資金により、また連帯保証人の有無により異なります。

▶修業・就職支度(児童分)・修学・就学支度資金

連帯保証任の有無にかかわらず無利子です。
但し、母または父の収入状況などにより、連帯保証人が必要な場合もあります。

▶それ以外の資金の場合

原則、連帯保証人を立てたうえで無利子となります。
やむを得ず連帯保証人無しとなった場合は有利子となります(1.0%)。

償還期間は?

償還期間は、資金の種類によって異なりますが、3~20年です。

申請から貸付・返済までの手続きは?

では、母子・父子・寡婦福祉資金はいったいどのような手続きと審査が行われるのでしょうか。

1.相談

何よりもまず、一番最初にしなければならないのは窓口への相談です。
自治体により、どこが最初の相談窓口になるかは異なります。

インターネットやパンフレット等で事前に調べておくとスムーズに相談へつながることができます。

ひとり親わからなくても、市役所、区役所などへ問い合わせれば、該当窓口を教えてくれます。

場合によっては予約が必要なこともあるので、窓口が分かったらまずは電話をかけておきましょう。

▶窓口で確認されることは?

窓口では、以下のようなことを確認されます。

  • どの種類の母子福祉資金が必要なのか
  • 必要な額はいくらか
  • 現在の資産について(借金の有無、預貯金の額)
  • 年収
  • 家族構成
  • 福祉資金貸付を受けるにあたっての保証人の有無
  • 保証人がある場合はその家族構成や年収
  • ひとり親家庭になった理由(離婚、死別、行方不明、など)
  • 離婚によりひとり親家庭になった場合は、離婚理由
  • 死別によりひとり親家庭になった場合は、保険金や遺産などの状況
  • 別れた夫がいる場合は慰謝料や養育費などのサポートの有無

福祉資金は返済しなければならないお金なので、経済状況や家庭環境についてはかなりしっかりと聞き取りが行われます。
年収や資産内容のわかるものを持っていくと、話しやすいでしょう。

相談が終了すると、申請書を受け取ります。

2.申請

相談の結果、資金の申請が適切であると判断されたら、受け取った申請書と添付書類を提出します。

申請者の状況や、申請する資金の種類によっては、多くの書類を提出しなければならないこともあるため、漏れのないよう十分気を付けましょう。

3.審査

提出された申請書や面談時の聞き取り内容をもとに、貸付について各相談窓口などで審査が行われます。

ここで主にチェックされる項目は「償還が可能かどうか」「貸付が生活の自立につながるかどうか」です。

償還が可能かどうかは、収入を明らかにする書類や、生活費収支内訳などで判断されます。
児童扶養手当等も収入に含まれます。

貸付が生活の自立につながるかどうかは、面談などで確認されます。

4.貸付決定

貸付の可否が決定したら、通知が届きます。
貸付が決定された場合は、借用書を提出し、償還方法を決定します。

ただし、修学資金など一部の資金については、卒業時などに償還方法を決定することもあります。
不明な点は窓口に確認しましょう。

5.資金交付

ついに資金の交付です。
交付請求書を提出すると、資金の交付が始まります。
修学資金など、貸付限度額が月額となっている資金は分割で交付されます。

申請してから資金交付を受けるまで、通常で1か月以上かかります。
迷っていても、相談だけは早めに済ませておくのがよさそうですね。

6.償還

上記5.で決定した償還方法通りに償還します。

滞納した場合、督促や催告があるほか、連帯借受人や連帯保証人への請求も行われます。

また、違約金(5%)の徴収や一時償還請求、また、長期にわたる悪質な滞納には財産差押処分などが行われることもあります。

公的支援だから取り締まりが甘いと高を括っていると思わぬ状況に陥るので、必ず納付期限内に償還しましょう。

とはいえ、就学中などの理由により、どうしても期日までに返すことができない場合もあるかもしれません。

その時は支払い猶予できる場合もありますので、万が一滞納しそうな場合は、早めに相談しましょう。

7.償還完了

全額を償還し終わると、借用書が返却され完了となります。

編集部まとめ

今回は、「母子・父子・寡婦福祉資金」について解説しました。

ひとり親家庭では、育児もひとりでやらなければならないためなかなか思うように働けず、経済的に苦しくなりやすいのが現状です。

親子で心身ともに健康な生活が送れるよう、利用できるものはぜひ積極的に活用しましょう!